みんなの気持ちをストレートに代弁したタイトルで、 “問題のない” 節税方法をまとめてみました。
対象は個人事業主・中小企業の経営者ですが、会社員の方ができるものもあります。
小規模企業共済
小規模企業共済制度は、経営者にとっての退職金制度といえる仕組みです。月額1,000円~7万円(500円単位)を掛金として支払うと、廃業した際や退職時など一定の場合に給付を受けることができます。
小規模企業共済の掛金は、その全額を小規模企業共済等掛金控除として所得から控除できるため、高い節税効果があります。
倒産防止共済
1年以上事業を行っている場合に加入することができ、毎月の掛金は5,000円~200,000円で任意に設定できます(5,000円単位)。個人事業主の場合、確定申告の際にこの掛金を必要経費に全額算入できるので、節税メリットがあります。
保険
法人のいわゆる「節税保険」は、解約返戻率が高く、保険料を経費計上できる商品です。
保険料は損金扱いになるため、利益が減り、支払う税金も減ります。これだけだと、解約時に税金を払わなくてはならないので、課税の繰延にしかならないのですが、タイミングによって節税になります。例えば、事務所の引越しなど大きな支出が発生した時、大きな損失が出た時や、社長の退職時に解約して退職金に当てるといったケースです。
会社員でも、地震保険は年間の保険料の50,000円まで、生命保険は20,000円まで(2012年1月1日よりも前に加入したものに関しては25,000円まで)の保険料が控除されます。
iDeCo
個人が加入できる確定拠出年金で、20歳~60歳未満の方が加入できます。
iDeCoは国民年金などの公的年金とは異なり、加入の申し込みから掛金運用まですべて自己判断で行うのが特徴です。掛金の全額を所得から控除することができますが、60歳まで引き出すことができないというデメリットもあります。
ドルコスト平均法(定期的に一定金額を投資する方法)で投資できますので、リスクを抑えて将来の資産形成を行うことができます。
NISA
個人が投資信託や株式などの金融商品に対して、一定額まで非課税で投資できる制度です。年間投資額の上限は1人あたり120万円まで。
NISAで購入した金融商品は、購入から5年間非課税です。ただし投資ですので、元本割れのリスクがあります。リスクを理解した上で取り組んでください。積立NISAにしてリスクを抑えるのも良いと思います。
2024年度より、大きな制度改正が行われる予定です。
ふるさと納税
みんな大好き、ふるさと納税。翌年度の住民税から [寄付総額 – 2,000円] の控除を受けることができます。寄付の上限額は所得や家族構成、保険料等の控除額によって異なります。ふるさと納税を扱う事業者のサイトでシミュレーション機能を提供していますので、お試しください。
節税と言うよりも、買わなきゃいけないもの、購入予定のものを返礼品で賄うことで費用削減につなげることができます。美味しいものとか、幸せな気持ちになれて良いですね。
その他、個人事業主が検討できる節税方法
青色申告特別控除
青色申告を行うことで、最大65万円の所得控除を受けることができます。
青色申告特別控除の控除額には3つのパターンがあり、以下の全てを満たすと65万円、4つ目の「電子申告または電子帳簿保存」以外を満たしている場合は55万円、それ以外は10万円の控除となります。
- 不動産所得か事業所得かのいずれかがある
- 取引の記帳を複式簿記で行っている
- 確定申告を行う際に賃借対照表と損益計算書を添付する
- 確定申告を電子申告で行っている、または電子帳簿保存を行っている
法人化
個人である程度の収益が上がるようになると、法人化する方がおトクになるケースがあります。
法人化によるメリット例を、以下に記載します。
- 収入を役員報酬として受け取ることで、給与所得控除が利用できる
- 旅費規程を作成し、出張の際に日当を払うことで節税できる
- 中小法人の特別控除が受けられる
- 退職金や生命保険を使った節税ができる